SAMICAPOR　366.55-10､　366.55-30、374.15､　315.33は促進剤を含んだ柔軟な含浸用テープです。
これらのテープには硬化剤なしのエポキシ樹脂が接着材として含まれています。
それぞれのテープはその構成において、いくらか異なります。

366.55-10は未焼成集成マイカ（SAMICAPOR　Paper）及びガラスFabricから構成されています。
315.33は裏打ち材（キャリア）として、ポリエステルフィルムを使用しています。

374.15は366.55−10と同じ構成ですが、SAMICA側にポリエステル不織布を追加しています。これはSamicaを機械的に保護し、含浸工程中VPI樹脂をよく保ちます。
これゆえに主絶縁テープとしてまたはカバーテープとして使用されています。
促進剤を含んだテープには他と区別するため、染料で赤く色つけをしています。

下表のテープには促進剤なしのエポキシベースの含浸樹脂が使用できます。
含まれています材料は、保管時にも至極安定しています。

SAMICAPORは、高圧回転機またF種のトラクションモーター用の主絶縁として充分な性能があります。このテープはコイル含浸、及び、真空加圧含浸工程による全体含浸にも最適です。
ポリエステルフィルムを持つSAMICAPOR　315.33は電気的強度に優れているため、11kVまでの機器に使用できます。

SAMICAPORの重ね代は通常50％です。ご使用時には極端に高いテープ張力の設定は避けて下さい。SAMICAPORのテープは非常に柔軟なため、テープ張力は15−20N／cmの範囲が最適です。
SAMICAPORでは、既知の促進剤無しのエポキシレジンを含浸に使用できます。
エポキシ・酸無水物（VONROLLISOLA樹脂3407）の組み合わせで最適な結果が得られます。

VonRollIsolaの標準テープの特性を以下の表に記載します。
仕上がり絶縁の特性は含浸樹脂に影響を受けます。